生成AI4つ巴の対決-プロンプトのコツ編

無料で手軽に使える4つの生成AIを比較するシリーズの第2回です。今回は、プロンプトのコツ編です。

ChatGPT vs Gimini vs Perplexity vs Copilot

 生成AIを使った様々なサービスが提供されています。ガッツリ使うには、当然、有料で使うしかありません。しかし、お試し的に、無料で割と手軽に使える生成AIがあります。

無料で割と手軽に使える生成AI

①ChataGPT

②Gemini

③Perplexity

④Copilot

 そこで、これらの生成AIに、同じプロンプトを入力して、その回答を比較していこうと思います。

プロンプトのコツを聞く

 生成AIを使いこなすには、生成AIに的確に指示することが重要です。つまり、入力するプロンプトが重要です。有料サービスのユーザーであれば、何度も試せばいいんですが、無料ユーザーは、そういうわけにもいきません。なので、生成AI自身に、プロンプトのコツを聞いてみましょう。

入力するプロンプト

生成AIを使いこなすには、プロンプトが重要だと聞きました。入力するプロンプトのコツを教えてください。
#回答の条件
・生成AIを初めて使うユーザーに対して、分かりやすく説明してください。
・具体例を挙げるなど、具体的に説明してください。

ChatGPTの回答

 o3-miniで「推論」をしてもらった上での回答です。

生成AIを使いこなすためには、入力するプロンプト(指示文)がとても大事です。以下に、初心者の方でも分かりやすいプロンプト作成のコツを具体例とともにご紹介します。

  1. 目的を明確にする
    まず、何を作りたいのか、どんな結果を期待しているのかをはっきりさせましょう。
    例:
    「猫についての記事を書いてください」よりも、「かわいい猫が主役の短いお話を書いてください」といったように、目的を明確にするとAIも意図を正確に理解しやすくなります。
  2. 具体的な詳細を加える
    曖昧な指示よりも、具体的な条件や情報を盛り込むと、より狙った結果が得られます。
    例:
    • 曖昧なプロンプト: 「旅行についての記事を書いてください」
    • 具体的なプロンプト: 「ヨーロッパの小さな町を訪れた旅行記を書いてください。歴史ある街並みや地元の食文化に触れ、全体で800語程度にまとめてください。」
  3. 文体やトーンを指定する
    出来上がる文章の雰囲気を決めるために、どのような文体やトーンにしてほしいかを指定すると効果的です。
    例:
    「優しい口調で、子どもにも分かりやすい説明文を書いてください。」
    このように書くことで、生成される文章が読み手に合わせたスタイルになります。
  4. 制約条件を設定する
    文字数、段落の数、特定のキーワードの使用など、細かな条件を加えると、より目的に沿った出力が得られます。
    例:
    「100語以内で、未来都市を舞台にしたSF小説の冒頭部分を書いてください。」
  5. 試行錯誤を恐れない
    最初から完璧なプロンプトを作るのは難しいので、何度か試して微調整していくことが大切です。もし期待通りの結果が得られなければ、条件を変更して再度試してみましょう。

まとめ

  • 目的をはっきり伝える
  • 具体的な情報を盛り込む
  • 文体や制約条件を設定する
  • 改善のために何度も試す

これらのコツを意識することで、生成AIをより効果的に使いこなすことができるようになります。ぜひ、いろいろなプロンプトを試してみてくださいね。

Geminiの回答

 2.0Flashを使った場合の回答です。

生成AIを使いこなすには、プロンプトが非常に重要になります。まるでAIへの「指示書」のようなものです。 良いプロンプトを入力することで、AIはあなたの意図を正確に理解し、期待通りの高品質なアウトプットを生成してくれます。逆に、曖昧なプロンプトだと、AIは意図を理解できず、的外れな結果を出力してしまう可能性があります。

生成AIを初めて使う方にも分かりやすく、プロンプト入力のコツを具体例を交えながら説明していきますね。

1. プロンプトは「指示書」!具体的に書くことが重要

プロンプトは、AIに対する「指示書」だと考えてください。 人間同士の会話でも、指示が曖昧だと相手に意図が伝わらないことがありますよね。AIも同じです。 具体的に指示を出すことで、AIはあなたの意図を正確に理解し、質の高いアウトプットを生成できます。

例:

  • 良くないプロンプト例: 「猫の絵を描いて」
  • 良いプロンプト例: 「白いペルシャ猫が、オレンジ色のボールで遊んでいる水彩画を描いて。背景は暖かい春の庭。」

説明:

良くない例だと、「どんな猫?」「どんな絵?」とAIは迷ってしまいます。 良い例では、「種類」「色」「行動」「画風」「背景」まで具体的に指示しているので、AIはイメージしやすく、よりあなたの求める絵に近づきます。

2. 目的を明確にする

まず、AIに何をさせたいのか、目的を明確にしましょう。 目的が曖昧だと、プロンプトも曖昧になりがちです。

例:

  • 目的の例:
    • 「友達への誕生日メッセージを考えたい」
    • 「プレゼンテーション資料の冒頭部分の文章を作成したい」
    • 「旅行先の観光プランをいくつか提案してほしい」
    • 「子供向けの面白い物語を作ってほしい」

目的が明確になったら、それをプロンプトに反映させます。

3. 5W1H を意識する

プロンプトを作成する際に、5W1H(Who, What, When, Where, Why, How)を意識すると、具体的で分かりやすい指示が出せます。

  • Who(誰が): 誰に向けて?(例:子供向け、専門家向け、友達へ)
  • What(何を): 何をしてほしい?(例:文章を作成、絵を描く、翻訳する、要約する)
  • When(いつ): いつの状況? 時間軸は?(例:現代、未来、過去、特定の季節、時間帯)
  • Where(どこで): どこで?場所は?(例:都会、田舎、宇宙、特定の国、部屋の中)
  • Why(なぜ): なぜそれが必要? 目的や背景。(例:誕生日メッセージ、プレゼン資料、娯楽のため)
  • How(どのように): どのように? スタイルや形式、トーンは?(例:ユーモラスに、詩的に、ビジネスライクに、水彩画で、写真のように)

具体例:

「友達への誕生日メッセージを考えたい」という目的で、5W1Hを意識してプロンプトを作成してみましょう。

  • Who: 友達(20代、女性、趣味は旅行とカフェ巡り)
  • What: 誕生日メッセージを作成
  • When: 誕生日当日
  • Where: 特に指定なし
  • Why: 誕生日を祝うため、友情を伝えたい
  • How: 温かく、ユーモラスな感じで、手書きの手紙のような雰囲気

上記の5W1Hを元にしたプロンプト例:

「親愛なる旅行好きの20代女性の友人へ。誕生日おめでとう!今年も一緒に色々なカフェや素敵な場所に旅行に行こうね! 手書きの手紙のような温かい雰囲気で、少しユーモラスな誕生日メッセージを考えてください。」

4. キーワードを効果的に使う

プロンプトには、重要なキーワードを効果的に盛り込みましょう。キーワードは、AIが内容を理解する上で重要な手がかりとなります。

  • ポジティブキーワード: AIに期待する要素を強調するキーワード。(例:高品質、創造的、面白い、美しい、詳細、具体的)
  • ネガティブキーワード: AIに避けさせたい要素を指定するキーワード。(例:退屈、ありきたり、抽象的、不明瞭、乱雑、低品質)
  • スタイル指定キーワード: 表現スタイルや形式を指定するキーワード。(例:水彩画、油絵、写真風、コミカル、詩的、ビジネスライク)
  • フォーマット指定キーワード: 出力形式を指定するキーワード。(例:箇条書き、表形式、短い段落、長い文章)

例:

「日本の伝統的な水墨画で、力強く生き生きとした龍の絵を描いてください。背景は霞がかった山々で、静寂神秘性を感じさせるようにしてください。ただし、子供っぽくならないように写実的な描写を心がけてください。」

説明:

この例では、「水墨画風」「力強く」「生き生きとした」「霞がかった」「静寂」「神秘性」「子供っぽくならないように」「写実的」といったキーワードを使うことで、AIに具体的なイメージを伝え、より高品質なアウトプットを期待できます。

5. 試行錯誤を繰り返す

最初は完璧なプロンプトを作るのは難しいかもしれません。 色々なプロンプトを試して、AIの反応を見ながら、徐々にプロンプトを改善していくことが重要です。

  • 最初はシンプルなプロンプトから: 複雑なプロンプトから始めるのではなく、まずはシンプルなプロンプトでAIの基本的な挙動を理解しましょう。
  • 少しずつ要素を追加: シンプルなプロンプトから、徐々にキーワードや条件を追加して、どのようにアウトプットが変化するかを観察しましょう。
  • 反復と修正: 理想のアウトプットが得られるまで、プロンプトを何度も修正し、試行錯誤を繰り返しましょう。
  • 記録を残す: どのようなプロンプトでどのような結果が得られたかを記録しておくと、後で振り返って改善に役立てることができます。

例:

最初のプロンプト: 「猫の絵」 出力結果: 一般的な猫のイラスト

改善したプロンプト: 「オレンジ色のトラ猫が、日当たりの良い窓辺で丸まっている、温かみのあるイラスト」 出力結果: 最初のプロンプトより具体的で、イメージに近い猫のイラスト

さらに改善したプロンプト: 「オレンジ色のトラ猫が、日当たりの良い窓辺で丸まっている、温かみのある水彩イラスト。背景には緑のカーテンと木漏れ日。」 出力結果: より背景が加わり、さらにイメージに近い猫のイラスト

このように、少しずつプロンプトを改善していくことで、最終的に理想とするアウトプットに近づけることができます。

まとめ

生成AIを使いこなすプロンプトのコツは、AIを「具体的な指示がないと動けない人」だと考えて、目的を明確にし、5W1Hを意識して、キーワードを効果的に使い、試行錯誤を繰り返すことです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、色々と試していくうちに、AIとの対話が楽しくなってくるはずです。 ぜひ、色々なプロンプトを試して、生成AIの世界を楽しんでください!

 この回答が出力された後に、2.0 Flash Thinking Experimentalが使えることを知りました。ということで、2.0 Flash Thinking Experimentalでも試してみましたが、うっす~い回答だったんで、上記の回答をGeminiの回答にします。

Perplexityの回答

 パプるでお馴染みのPerplexityの回答です。ちなみに、何となく使えてるので、Perplexityは、無料登録すらしてません。

生成AIを効果的に使うためのプロンプトのコツを、初心者の方にも分かりやすく説明します。以下に、重要なポイントとその具体例を挙げていきます。

具体的な指示を与える

AIに何をしてほしいのかを明確に伝えることが大切です。

具体例:

  • 悪い例: 「猫の物語」
  • 良い例: 「猫が夕食の時間に窓辺に座って楽しそうに食事をしている人間を眺めている情景から短編の物語を300文字で作成」2

コンテキストを設定する

AIに背景情報や役割を与えることで、より適切な回答を得られます。

具体例:

  • 悪い例: 「クリスマスについて説明して」
  • 良い例: 「あなたは小学校の先生です。小学生に向けて、クリスマスの伝統や習慣を優しく理解できるように説明してください。」2

出力形式を指定する

回答の形式を指定することで、より使いやすい結果を得られます。

具体例:

  • 「表形式で出力」
  • 「箇条書きにして」
  • 「見出しを使って生成」
  • 「HTMLタグでだして」2

制約条件を設定する

特定の条件を指定することで、より焦点を絞った回答を得られます。

具体例:

  • 「300文字で出力してください」
  • 「レシピにはトマトを使わないでください」
  • 「〇〇の観光地は必須にしてください」2

指示を分割する

複雑な要求の場合、指示を複数回に分けて出すと良い結果が得られます。

具体例:

  1. 「まず、DXのアイディアを20個出してください。」
  2. 「次に、出たアイディアをカテゴリ分けしてください。」
  3. 「最後に、表形式にしてください。」2

プロンプトの評価と調整

生成された結果を確認し、必要に応じてプロンプトを修正します。期待通りの結果が得られるまで、この過程を繰り返すことが大切です2

最後に、AIの出力内容は常に正確とは限らないため、必ず確認することを忘れないでください。これらのコツを意識しながら、少しずつ試していくことで、生成AIをより効果的に活用できるようになります。

Copilotの回答

 最後は、Copilotの回答です。windowsに組込まれてるので、一番、手っ取り早く使えるAIといってもいいかもしれません。

生成AIを効果的に使うためには、適切なプロンプトを入力することが重要です。プロンプトとは、AIに対してどのような応答を期待しているかを伝える指示のことです。ここでは、プロンプト作成のコツを具体例を交えて説明します。

1. 明確で具体的なプロンプトを使う

AIに対して具体的な情報を提供することで、より的確な応答が得られます。例えば、シンプルに「天気を教えて」とだけ入力するのではなく、「明日の東京の天気予報を教えて」と入力することで、必要な情報が得られやすくなります。

2. 必要な情報を含める

プロンプトには、必要な詳細や条件を含めるようにしましょう。例えば、レシピを探している場合、「チキンを使った簡単な夕食のレシピを教えて」と具体的に指定すると、役立つ応答が得られます。

3. 質問を明確にする

質問の意図を明確に伝えることも大切です。曖昧な表現を避けて、具体的な質問を投げかけましょう。例えば、「旅行に行くべきか教えて」ではなく、「この週末に行くべき京都の観光スポットを教えて」と尋ねると良いでしょう。

具体例

  • プロンプト: 「ヘルシーな朝食のレシピを教えてください。」
  • 応答: 「オートミールとフルーツの朝食ボウルはいかがですか?オートミールにイチゴ、バナナ、ブルーベリーをトッピングし、少し蜂蜜をかけていただくと美味しいですよ。」
  • プロンプト: 「日本の歴史について簡単に教えてください。」
  • 応答: 「日本の歴史は古代から現代まで多くの変遷があります。例えば、奈良時代(710年~794年)には仏教が広まり、多くの寺院が建設されました。」

ポイントまとめ

  • 明確で具体的なプロンプトを使用
  • 必要な情報や条件を含める
  • 質問の意図を明確に伝える

これらのポイントを意識してプロンプトを作成することで、生成AIをより効果的に使いこなすことができるでしょう。試してみてくださいね!

雑感

 雑感というか、まとめです。

 Copilotは、うっす~い回答してきましたね…ChatGPTもCopilotほどじゃないですが、薄い感は否めません。

 Perplexityは、「分割」とか、使ってみようかという気にさせてくれる回答だったんじゃないかと思います。

 Geimiが、具体例が多く一番わかりやすかったと思いました。5W1Hを意識しろというのは、他のAIにはない視点です。そして、AIは、具体的な指示がないと動けないダメなヤツ的な感じで接しろというのも、他のAIにはない視点です。

 あと、個人的に気になったのは、Copilot以外の3つが、具体例に猫を使ったことです。AIって猫が好きなの?というか、欧米人が猫が好きってことなのかな?

♪Mr.Children「また会えるかな」(アルバム:B-SIDE収録)

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