生成AI4つ巴の対決-前哨戦-

ChataGPTの登場で火が付いた生成AI。様々な生成AIのサービスが展開されています。そんな中で、無料で割と手軽に使える4つの生成AIを比較していこうと思います。今回は、その前哨戦です。

Copilot vs Perplexity

 無料で割と手軽に使える生成AIとして、①ChataGPT、②Gemini、③Copilot、④Perplexityの4つを比較していこうと思います。

 今回は、前哨戦ということで、「ひねもすのたり」では、ほぼ取上げていない③Copilotと④Perplexityの2つを以前の記事で①ChataGPTと②Geminiで比較したプロンプトを入手して比較してみようと思います。

裁判所の利息の計算方法

 CopilotとPerplexityに入力するプロンプトは、以下の記事で取上げた裁判所の利息の計算方法です。

宿命の対決?ChatGPT vs Gemini②

生成AIのChatGPTとGeminiを比較するため、それぞれに同じプロンプトを入力してみました。果たして結果は? ChatGPT vs Gemini  ひねもすのたりでは、3回にわたって、GeminiがBardと呼ばれ […]

 ちなみに、裁判所の利息計算のルールは、こんな感じです。

裁判所における利息計算のルール(年利の場合)

①1年を超える期間がある場合は、通算日数ではなく「年数と1年未満の日数(何年と何日)」を対象にして計算する。

②1年未満の期間の計算をする場合は、平年とうるう年とを分けて計算する。

③1年未満の期間の計算をする場合、平年は、分母を365日として、日割り計算する。

④1年未満の期間を計算する場合、うるう年は、分母を366日として、日割り計算する。

 以上を前提に、利息を計算してもらいます。

計算する利息

元金10万円、利息18%の債権で、平成3年8月2日~平成7年7月15日までの利息を計算

正解は71,141円

 裁判所の利息計算のルールでは、以下のように計算します。

裁判所の利息計算の方法

①10,000円×18/100×3年=54,000円→平成3年8月2日~平成6年8月1日:3年間の利息

②100,000円×18/100×152/366=7,475.4円→平成6年8月2日~平成6年12月31日:152日間の利息

③100,000円×18/100×196/365=9,665.7円→平成7年1月1日~平成7年7月15日:196日分の利息

④①+②+③=71,141.1円→71,141円

 ポイントは、平成6年8月2日~平成7年7月15日の1年未満の期間の利息を計算する必要があります。しかし、平成6年はうるう年なので、平成6年と平成7年で別々に計算する必要があるということです。

 が、生成AIは、なぜか全体の期間を4年と347日だとして、計算してしまいます。果たして、CopilotとPerplexityは、ちゃんと計算できるんでしょうか?

Copilotの回答

了解しました。まずは、元金10万円・年利18%の債権について、平成3年8月2日から平成7年7月15日までの利息を計算する手順を説明します。

  1. 期間を「年数」と「1年未満の日数」に分けて計算します。
  • 平成3年8月2日〜平成4年8月1日: 1年
  • 平成4年8月2日〜平成5年8月1日: 1年
  • 平成5年8月2日〜平成6年8月1日: 1年
  • 平成6年8月2日〜平成7年8月1日: 1年
  • 平成7年8月2日〜平成7年7月15日: 11ヶ月13日

合計で4年と11ヶ月13日となります。

  1. 4年間の利息を計算します。

元金 × 年利率 × 年数 = 10万円 × 18% × 4年 = 10万円 × 0.18 × 4年 = 72,000円

  1. 1年未満(11ヶ月13日)の利息を計算します。

平成7年8月2日〜平成7年7月15日は平年ですので、365日を分母とします。

  • 11ヶ月13日 = (11ヶ月 × 30日) + 13日 = 330日 + 13日 = 343日

元金 × 年利率 × (日数/365)= 10万円 × 18% × (343日/365) = 10万円 × 0.18 × 0.940410958 = 16,927円

  1. 合計利息を計算します。

4年間の利息 + 1年未満の利息 = 72,000円 + 16,927円 = 88,927円

したがって、元金10万円・年利18%の債権について、平成3年8月2日〜平成7年7月15日までの利息は 88,927円 となります。

 やっぱり、4年とか言い出すんですね、ダメじゃん…

Perplexity

 検索エンジンといえば、ググるでお馴染みのGoogle一択でしたが、今やパプるという言葉も生まれ、PerplexityがGoogleに取って代わるかもしれません。そんなPerplexityは、どうでしょうか?

平成3年8月2日から平成7年7月15日までの利息を計算します。

  1. 期間の分割:
  • 4年間: 平成3年8月2日から平成7年8月1日まで
  • 残り日数: 平成7年8月2日から平成7年7月15日まで(マイナス18日)
  1. 4年間の利息計算:
    100,000×0.18×4=72,000円
  2. 残り日数の計算:
  • 平成7年はうるう年ではないため、365日で計算
  • 日数: 365 – 18 = 347日
  1. 残り日数の利息計算:
    100,000×0.18×347/365=17,113.15円
  2. 合計利息:
    72,000円 + 17,113.15円 = 89,113.15円
  3. 円未満切り捨て:
    89,113円

したがって、平成3年8月2日から平成7年7月15日までの利息は89,113円となります。

 Perplexityもいきなり4年とか言い出しました…Perplexityの回答を見て、ふと思ったんですが、生成AIは4年間の利息を計算した上で、余分な期間の利息をマイナスしようとしてるんじゃないかと。でも、その割に、ちっともマイナスしてないな…

♪Mr.Children「GIFT」(アルバム:SUPERMARKET FANTASY収録)

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