働き改革が叫ばれ,年功序列が崩れ,物価は上がるも給料は上がらない。でも老後に2000万円以上の資金が必要。そんな時代だから起業しようという人も増えています。今,起業するなら,絶対に教祖ビジネスがおススメです。
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教祖って何?
起業するなら,教祖ビジネスがおススメと書きましたが,そもそも,教祖って何だ?という話しを簡単にします。教祖とは,イメージ通り,ある宗教のトップの人です。
もっと普遍していうと,①まず,何かを言う人がいます。そして,②それを信じる人がいます。この瞬間,①の人は教祖になります。①ムハンマドが大天使ジブリールから神の啓示を受けたことを②妻が信じたからイスラム教が誕生したのです。ムハンマドの妻が夫を信じなければ,イスラム教は誕生していなかったかもしれません。
また,教祖は,人を幸福にする人です。客観的に幸福なのかどうかは,別として,②の信じる人は,少なくとも主観的に幸福を感じています。イエスは,戒律により硬直化した社会を打破したことで,人々に幸福をもたらしました。釈迦は,輪廻転生によるカースト制度を打破し,人々に幸福をもたらしました。
つまり,教祖とは,自分を信じる人を幸福にする仕事なのです。
なぜ,今,教祖ビジネスなのか?
では,なぜ,今,教祖ビジネスなのでしょうか?それは,社会が不安定だからです。新型コロナウィルスの脅威がいつまで続くのかわかりません。世界的にインフレになり,物価が上昇するも,日本では賃金は上がりません。さらに,ロシアがウクライナの侵略を開始し,我々が信じている世界や秩序は簡単に破壊されるのだということを目の当たりにしています。
したがって,こんな不安な状況は,教祖ビジネスを始めるチャンスなのです。我々は,何かにすがりたいのです。でも,既存の秩序では,我々の不安は解消されないのです。そこに,新しい教義・宗教に対する需要があるのです。
教祖ビジネスを始めるメリット
教祖ビジネスを始めるメリットをいくつか挙げておきます。
①人々から尊敬を集められる
みなさんは,仕事や職業を選択する際,何を基準に選んでいるでしょうか?もちろん,給与の金額は重要ですが,それだけではないはずです。どうせ,仕事をするなら,社会的に意義のある仕事,人の役に立つ仕事,人から感謝される仕事をしたいと思っているはずです。
教祖は,人を幸福にする仕事です。そして,幸福になった人々は教祖に感謝し,尊敬します。そう,教祖は,人々から感謝され崇め奉られる社会的に意義のある仕事なのです。
②失敗がない
宗教の教義には,正しいも間違いもありません。教祖であるあなたが言っていることの,正否は問われないのです。つまり,明確な失敗が存在しないのです。考えてみると,そんなビジネスはこの世に存在しませんが,教祖ビジネスだけは別です。そして,教団が大教団になり教えが広く浸透すると,その思想は文化になります。
③結局,もうかる
ビジネスである以上,もうからないと意味はありません。教祖ビジネスはもうかります。FIREだって夢じゃありません。
本の出版であったり,客観的にみると不用品でしかない様々な宗教道具なんかも売れます。なぜなら,自分たちで需要を産み出し,独占的に販売できるからです。免罪符なんかその典型です。
また,信者から多額の寄付をしてもらえます。重要なのは,これ非課税だということです。
宗教,教祖ってあやしくない?
日本では,宗教というと怪しいというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?特に新興宗教に対するイメージは決していいとは言えません。
日本人の多くは,何となく無信仰です。これは明治政府の政策が影響していると考えられますが,ここでは立ち入りません。とはいえ,そんな日本人でも,死に直面した時は,自分の人生の意味を捜し,死後の世界を想うはずです。宗教的概念を持ち出し死を意味づけるのです。つまり,いざという時は,結局,宗教に頼るのです。
何となく無信仰というのは,逆に言うと,宗教について無知,免疫がないということです。ここに付け入るスキがあるのです。日本人も何か霊的なものの存在は信じている人が多いのではないでしょうか。ただ,それを表現する言葉を知らないのです。したがって,ピンとくる言葉や概念を与えてあげればいいのです。
このように,日本人にも宗教を広めることは可能なのです。
教祖ビジネスの始め方
何となく,教祖ビジネスを始めたくなってきたのではないでしょうか?でも,どうやって始めればいいのか?何から手をつければいいのか?という疑問があるでしょう。でも,安心してください。以下のステップどおりに進めれば問題ありません。誰でも簡単に教祖ビジネスを始められます。
教義を作る
最初に教義を作るところからスタートです。神を産み出してもいいでしょう。要は人々を幸福にできるかどうかという視点で考えればよく,厳密な教義は必要ありません。そのうち,弟子が勝手に教義を解釈してくれるようになります。
手っ取り早くするには,キリスト教やイスラム教がそうだったように,既存の宗教を焼き直すといいでしょう。
大衆に迎合する
教義を作り,信者が増えてきたら,大衆に迎合,つまり,教えを簡略化する必要があります。宗教哲学はインテリを獲得するために必要ですが,一般人には哲学を理解できません。ヒトラーもプロパガンダは大衆に合わせないとダメ,その知的水準は獲得すべき大衆の最低水準の人が受け入れるもの的なことを言っています。極限まで簡略化された教えと手ごろな現世利益を用意するといいでしょう。
信者を保持する
次のステップは,せっかく入信した信者をとどめることです。その方法は,人々は霊的なものを信じてるので,霊的なものに答えを用意することです。
また,不安を煽ることも忘れてはなりません。なぜなら,宗教を意識するのは困っている時だからです。キリスト教も仏教も生きてるだけで困ってると言ってるじゃないですか。当然,不安を煽った以上は,それに対する救済を与える必要があります。
教義を進化させる
形式主義に陥ったり,一般的な善悪に捉われないよう教義を進化させましょう。宗教といえば,義務です。義務を与えましょう。無条件で救われるというのは,逆に不安です。なので,これをすると救われるという義務を与えるといいでしょう。
また,権威を振りかざしてみましょう。人間は,結局,権威に従って生きるのです。科学的体裁をとってみたり,悟りを開いてみるのもおススメです。
その後の展開
その後の展開について,簡単に書いておきます。
教義が確立したら,布教を頑張ります。すると,その内,内部で異端が生じたり,分裂したりといった問題が生じるかもしれません。また,他の宗教や団体などから攻撃されるかもしれません。それらの問題を克服すれば,教団の勢力は確固となり,教祖として尊敬を集めながら,同時に大金を集めることができるようになります。そして,最終的に,後世にその名を遺すことも夢ではなくなります。
完全教祖マニュアル
2022年,今,起業するなら,教祖ビジネスだということで,その魅力や始め方を書きました。しかし,そんな簡単に,うまくいくわけがないと思っている人がいるかもしれません。でも,安心してください。我々には,完全教祖マニュアルが存在するのです。この本に従って,進めれば,何も問題ありません。
ということで,「完全教祖マニュアル」(ちくま新書)の紹介でした。
この本は,ユダヤ教,キリスト教,イスラム教,仏教から新興宗教まで古今東西の宗教を分析し,いかにして宗教を興し,信者を集め,拡大していくかを解説した本です。「完全教祖マニュアル」と怪しいタイトルが付いてますが,宗教とは何か?というのを教団を作るという視点からみた宗教の入門書です。なぜ,人々は宗教にはまってしまうのか?という本と言い換えることもできます。また,宗教の入門書ですが,ビジネスにも応用できる部分があるんじゃないかとも思います。
♪Mr.Children「十二月のセントラルパークブルース」(アルバム:Q収録)