JRの切符のルールであるJR西日本の旅客営業規則を眺める-第2編旅客営業第3章旅客運賃・料金第12特殊料金-

JR西日本の旅客営業規則を通しで見てみようということで、今回は、第2編旅客営業の第3章旅客運賃・料金の特殊料金です。

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旅客営業規則

 旅客営業規則は、JR各社(貨物を除く)の旅客と運送契約に適用する条件を定めたものです。要するに、運送約款のことです。簡単に言うと、みどりの窓口に備え付けられてる時刻表の最後の方に載ってる切符のルール等の元ネタです。JR各社で内容は異ならないと思いますが、JR西日本の旅客営業規則を見ていこうと思います。

旅客営業規則第2編旅客営業第3章旅客運賃・料金第12節特殊料金

 今回、取上げるのは、旅客営業規則の第2編旅客営業の第3章旅客運賃・料金の特殊料金です。長かった第3章旅客運賃・料金のラストです。

 特殊料金は、鉄道駅バリアフリー料金とその他にいくつかあります。

鉄道駅バリアフリー料金(140条)

 鉄道駅バリアフリー料金は、東京附近と大阪附近の電車特定区間内相互発着となる区間に乗車する場合に徴収されます。ということは、たとえば、大阪駅から名古屋駅や東京駅に行く場合は、鉄道駅バリアフリー料金は徴収されません。

東京の鉄道駅バリアフリー料金

 鉄道駅バリアフリー料金は、東京と大阪で金額が異なります。東京は、以下のとおりです。

 大人片道普通旅客運賃と併せて片道10円が鉄道駅バリアフリー料金として徴収されます。

 通学定期を除く定期旅客運賃と併せて、以下の金額が徴収されます。

 ①1か月:280円、②3か月:790円、③6か月:1,420円

大阪の鉄道駅バリアフリー料金

 大阪の鉄道駅バリアフリー料金は、以下のとおりです。定期旅客運賃と併せて徴収されるバリアフリー料金は、東京よりちょっと高めに設定されています。

 大人片道普通旅客運賃と併せて片道10円が鉄道駅バリアフリー料金として徴収されます。

 通学定期を除く定期旅客運賃と併せて、以下の金額が徴収されます。

 ①1か月:300円、②3か月:900円、③6か月:1,800円

乗車整理料金(140条の2)

 JRが特に必要と認める場合は、乗車整理料金を徴収し、列車の始発駅等における座席確保の取扱いがされます。パッと思いついたのが、JR東海の東海道線、中央線で運行されてるホームライナーですね。要は、座席指定ではないので、座席は選べないけど、乗車整理券が定員分しか発売されないので、必ず着席できます。

 乗車整理券は、旅客1人当たり330円です。ただし、JR九州管内相互発着の場合は320円です。

食堂車の貸切料金(141条)

 JRが運輸上の支障がないと認めた場合、団体旅客又は貸切旅客の申出により、食堂車(ビュッフェ式を含む)を急行列車等に連結して、貸切の取扱いがされます。この場合に、以下の食堂車の貸切料金が必要になります。

 ①全車のもの:1両1キロにつき170円

 ②半車のもの:1両1キロにつき70円

 貸切料金は、食堂車の連結区間について、当該団体旅客又は貸切旅客の旅客運賃計算に使用した営業キロで計算されます。なお、最低額は50キロに相当する額です。

専用線料金(142条)

 特定旅客が専用する側線に旅客車専用扱の団体旅客の旅客車又は貸切車を連結した列車を運転する場合、当該専用線に対する営業キロに対する貸切旅客運賃に相当する額を専用線料金として徴収されます。

車両の留置料金(143条)

 旅客車専用扱の旅客車の貸切旅客の申出により、その車両を指定して同一駅に滞留させる場合で、滞留時間が6時間を超えるとき又は旅客の下車駅と異なる他駅に回送し、下車駅の到着時刻から再び乗車する駅の出発時刻まで6時間を超える場合、超過時間について、留置料金が必要です。

 ①機関車:1両につき2時間までごとに5,720円

 ②客車、電車、気動車、荷物車、食堂車:1両につき2時間までごとに1,980円

暖房料金(144条)

 JRが運輸上又は設備上、支障がないと認めた場合、旅客車専用扱の団体旅客又は旅客車の貸切旅客の申出により、滞留中の車両に対して機関車・暖房車又は定置暖房設備により暖房を行います。

 この場合の暖房料金は、以下のとおりです。

 ①機関車:2時間までごとに6,380円

 ②暖房車又は定置暖房設備:2時間までごとに3,200円

 なお、機関車の留置料金は、暖房料金と2重取りしないことになっています。つまり、機関車の暖房料金を徴収する時間は、機関車の留置時間から差し引かれます。

回送料(145条)

 旅客車専用扱の団体旅客又は貸切旅客に対して使用する旅客車又はその他の車両を他駅から回送した後、申込者の都合で申込を取り消した場合、回送区間・返送区間の全営業キロについて、以下の回送料を支払う必要があります。

 ①機関車:1両1キロにつき650円

 ②客車、電車、気動車、荷物車、食堂車:1両1キロにつき240円

 ちなみに、146条は、暖房用機関車の回送料(1両1キロにつき650円)について規定しています。

♪Mr.Children「HERO」(アルバム:シフクノオト 収録)

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